宇都宮餃子会が取り組む3密回避の切り札としての「順番待ちシステム」
~アフターコロナの先を見据えた繁盛店の戦略に迫る~
国内外の人気飲食店向けにITを活用した順番待ちソリューション事業を展開する、株式会社EPG(旧:株式会社EPARKグルメ)は、協同組合 宇都宮餃子会(栃木県宇都宮市、代表理事 平塚康)が運営する、組合直営店「来らっせ 本店」日替わり店舗・常設店舗へ2020年3月23日順番待ち発券機「EPARK」サービスの提供を開始しました。
昨今の国内情勢や社会環境の急激な変化の中、同組合が順番待ちシステムを”今”導入する真意とその戦略を、同組合のキーマンとなる鈴木局長に同年4月15日インタビューさせて頂きました。
Q:宇都宮餃子会について教えて下さい。
A: 「協同組合 宇都宮餃子会」は、餃子を通じた地域活性化と餃子文化の普及振興を目指し設立された、日本で唯一の”餃子”協同組合となり、加盟店としては宇都宮市内を中心に約90店舗程がございます。主な組合事業としては、組合直営店「来らっせ」2店舗の運営管理や「宇都宮餃子祭り」等のイベント運営の他、「宇都宮餃子マップ」(宇都宮観光コンベンション協会、宇都宮商工会議所との協同)発行等の広報活動と幅広く活動させて頂いております。
Q:「来らっせ」について教えて下さい。
A: 「来らっせ」は宇都宮に来て頂くお客様の、「いろいろな宇都宮餃子のお店の味を食べ比べてみたい」という要望に応え、有名店の味を一箇所に集めたいわゆる宇都宮餃子の見本市のような場所です。「常設店舗」では5つの餃子専門店の餃子を食べ比べができ、「日替わり店舗」では宇都宮餃子会加盟35店舗の餃子を日替わりで満喫することができます。
Q:今回宇都宮餃子会様におけるコロナ対策の一貫としてEPARKを導入しようとした動機やきっかけは何でしょうか。
A:
宇都宮市は餃子の街と言われ、今では全国、海外から多くのお客様が訪れる名所となっています。もうすぐゴールディンウィークとなりますが、昨年は人気店においては3時間以上、通常店舗でも2時間待ちが当たり前で店頭に長い行列ができておりました。コロナの影響が出始めている今年の3月時点でも、多くの店舗で1時間~2時間待ちと変わらず多くのご支持を頂いておりますが、こういった情勢の中、組合員の中でも話し合いが持たれ自粛や営業時間短縮とった措置を取らざるを得ない状況もあります。店舗によっては平日だけ営業し、週末は自粛など店舗の状況に合わせ様々な対応をとらせて頂いているのが実情です。
一方事業を維持していくためには完全に休業をするという判断はなかなかできない環境もございます。そういった中でも営業する以上は、我々としてもコロナ対策をできる限り徹底した上で、ご来店されるお客様には少しでも安心できる環境を提供したい。という思いを強く持っておりました。そこで今回、来店されるユーザー様にEPARKの順番待ちシステムをご利用頂くことで、行列を緩和し3密を回避して頂く切り札として活用したい。という思いから導入を進めるに至りました。
Q:順番待ちができるシステムは国内にも複数あると思いますがどうしてEPARKだったのでしょうか。
A: やはり長年行列が絶えない大手回転寿司チェーン店や焼き肉店などでも安定して稼働し続けている光景を利用者として見てきたことと、どこのメーカーの機器が一番使いやすいのかというのは長年調査を続けて来ました。またトレンドやニーズに合わせ常に機能やUIUXがバージョンアップしている。つまり業界では最も洗練されている機器であると感じていたということです。更に長く使っていくためには価格面だけでなく、機能やサポート体制が重要です。その点でEPARKであれば安心できるとして導入を決めさせていただきました。
Q:どの加盟店様で利用できるのでしょうか。
A: 宇都宮餃子会が運営プロデュースをする「来らっせ」の他、宇都宮餃子の代表格となる「宇都宮みんみん」などで既にご利用頂けるようになっています。現在餃子会としても、加盟各店におけるコロナ対策、3密対策として足並みを揃えられるよう順次導入を推奨していく予定でおります。
Q: 一過性のブームとしてではなく、これだけ長い間この宇都宮餃子が愛され続けている所以についてとても気になったのですが、局長はどうお考えになり体現されてこられたのでしょうか。
A:
根底として「餃子の街」として市としてものろしを上げてやる以上は、売上だけではなく宇都宮の餃子に対して良い印象を持って帰っていただき、2回、3回と宇都宮に重ねて足を運んで頂きたいという思いを強く持っています。我々事務局の目線は常にお客様と同じ位置にあるべきとして意識しており、加盟店各店の経営とは別の立場で、継続的に愛される店作りのお手伝いと情報発信を心がけています。
その中でも「おいしく食べて頂ける空間作り」を何よりも大切にしています。いかにしてリピートして頂くか、味の維持向上はもちろんのこと、衛生面やサービス面、つまり飲食店における基本事項であるQSC品質にご満足頂けなければ二度と宇都宮まで足を運んで頂くことはないと常に危機感を持っております。今は良くても将来は安泰ではないのだと。
そういった戒めも含め各加盟店様には長く存続し繁栄し続けて頂くための取り組みを今後も組合としては支援していきたいと考えています。
そういう意図、背景において本日ご紹介頂いたQSC改善アンケート(※)は当事務局としても非常に有用且つ興味深いサービスと捉えましたので、加盟各店様の将来を見据え紹介して行ければと思っております。
本日はありがとうございました。
(※)QSC改善アンケートTMについて(https://epark.mbtn.jp/qsc/index.html)
飲食店の重要指標であるQSC(『Quality』『Service』『Cleanliness』)レベルを来店客の評価により定量的に可視化。分析結果をシンプルなレポートに自動変換し、現場でのスピーディーな改善アクションとQSC品質向上に繋げていく飲食店特化型のアンケートシステム。シンプルな管理画面、現状と課題が一目でわかる店舗レポート、階層別レポート、離脱率を意識した回答画面UIなど、飲食店に必要且つ重要な機能だけにフォーカスし開発。来店客からの本音が多数集まるとして、特にマネジメント、経営層に高い評価を受けるEPARKオプションサービスの一つ。直近では店に来店しない顧客の声も同時に収集できるとしてテイクアウトサービスの品質向上とリピーター獲得にも貢献できるとして注目を集めている。
【組合概要】
組合名:協同組合 宇都宮餃子会
代表者:代表理事 平塚康
設立:平成13年2月16日
加盟店数:96店(2020年3月現在)
URL:https://www.gyozakai.com/
店舗URL:https://www.gyozakai.com/society/kirasse.html