EPARKがカフェ業態のデファクトスタンダードに!?
~サンパーク株式会社が新業態「高木珈琲」で取り組む顧客満足度向上と回転率最大化施策事例~
目次
”Café & Marche” 世界中のこだわりのコーヒーを気軽に楽しめる「憩いの場」を
株式会社サンパークが手掛ける「高木珈琲」は同社代表の高木氏の長年の構想であった『世界中のこだわりぬいたコーヒー』を気軽に楽しめる場所を提供したいという想いから2020年11月大阪の茨木に第一号店をオープンした話題の新業態である。2021年8月には関東にも進出し人気を博している。
お洒落なカフェが乱立する中で、昔ながらの「喫茶店」をどこか感じる事ができ、毎日でも通いたくなる“やすらぎ”の場を形にしたという同店では、世界中の品種の中から入念にセレクトした生豆を、数時間に一度、お店で自家焙煎し提供するこだわりの“TAKAGIオリジナル珈琲”の他、同社が展開する「生地」「メレンゲ」「ホイップ」にこだわり抜いた人気のパンケーキカフェ「ベルヴィル」が提供するふわふわのパンケーキなどメニューのどれをとっても強いこだわりが感じられる。
まさに同ブランドのコンセプトとなる「Café & Marche」”こだわり”と”ときめき”を感じさせる「近代的純喫茶」である。
空中階26坪35席のカフェにEPARKが欠かせないワケとは?
高木珈琲の関東初進出店舗となる行徳メトロピア店は千葉県市川市行徳駅の改札を出た正面に位置し、1階には同じく同社がFCで運営する「リトルマーメイド」(ベーカリー)が店を構える。階段を上がり2階にある高木珈琲の店内には大きな窓に面したカウンター席を中心に、中央にテーブル席が数席配置された26坪35席程の小規模店舗である。
同ブランドの今後の多店舗展開のキーマンとして本社から同店に派遣されている飯間一啓店長にお話を伺うことができた。
取材に訪れた平日10時の時点でも若い男女の他、ビジネスマン、主婦や年配の夫婦といった幅広い客層で店内は既に満席。オープンして一ヶ月と間もないながら既に地元の人気店として根付きつつあるのが伺えた。
飯間店長によれば当初は通勤客を中心に若い層の利用が多いと想定していたが、早朝から閉店まで時間帯により様々な客層が途切れることなく訪れており、EPARK(順番待ちシステム)は店舗運営には欠かせないツールになっているという。
オープン前の段階で1階ベーカリーの来店客からは2階の店舗がいつオープンするのかという問い合わせが増えていたことから開店後の混雜はある程度予測できていたという飯間店長。そこで事前にネック事項を抽出した所、駅前立地で家賃を考慮した場合、回転率が売上を左右する上で欠かせない対策課題であったという点に加え、店舗が2階にあるため店内の混雑状況が階段をあがるまでお客様には分からず不便な点、店内には待合スペースはなく、階段で行列ができると危険を伴う上に、感染対策として三密を回避できないことから、店舗から離れて待つ仕組み作りが欠かせない点などが想定できていた。
そういった課題の解決策として白羽の矢が立ったのが、回転率を最大化させる効果のある順番待ちシステムであり、電話呼出を含む様々な呼び出し機能を有し、販促にも活用可能な EPARKであった。
どうしてEPARK一択だったのか?
同様の機能を有する類似システムと比較検討を行った結果であったとは言うものの、初期段階からEPARKに目を付けていた理由や背景、最終的な決定要因は何だったのか。
前提として、他業態でも既にEPARKを活用していた事例と安心感が背景にあった。
同社では20種以上の業態を展開する中、びっくりドンキーなど主要ブランドでの導入実績があり、本社でもシステム面での安定稼働状況や機能充実度、保守やサポートといったサービスレベルの高さを既に理解していた点は大きかったという。また今後の多店舗展開を視野に入れた場合、知的財産権の対策がしっかり行われているかなどは社会的な信用や立場もある企業としては当然クリアしておかなければならない部分としてあり、その点でもEPARKは安心できるブランドであった。
現場としても新業態のオープン直後は人やインフラ面で様々な混乱や問題が発生することも多く、使い慣れた機器でオープンを迎えることがトラブルやリスクを最小限とする上で外せない要素であった。
また、お客様側も近隣施設での利用経験があるせいか、オープン直後から操作方法などの細かい説明を求められることも殆どなく、スムースに利用開始できた点は従業員としても非常に助かった点であったという。
今では週末ともなれば多くのお客様が特別な説明や誘導もないまま、1階で発券を済ませた後は駅前の広場でゆったり会話をしたり、近隣店舗で買い物をしたり、密を避けながら思い思いの時間を過ごし順番を待っている光景が見られるなど、如何に顧客に浸透しているシステムを店として採用することが重要であったかを改めて実感しているという。
今後の事業展開を見据え機能面での有効活用も視野
特にEPARKの特徴でもある機能面での幅の広さは今後の事業展開においても有効活用していきたいという飯間店長。
現在は発券と電話呼び出しなど一部の機能に限定しているが、EPARKが特許を取得し、標準機能として実装されている日時指定順番待ち機能や、店舗で集めたマイショップ会員へ再来店を促すクーポンやDM配信を行うことできるCRM機能なども今後の顧客動向を見極めながら活用していきたいという。
重要なのはオープン後3ヶ月間といった混み合う期間内でどれだけリピーターとなる顧客基盤を構築できているかにある。一度来店してくれた顧客にファンになってもらい、再来店してもらう仕組みをEPARKに既に実装されている機能なども活用しながら準備を進めていきたいと今後の展望を語ってくれた。
事業モデル構築後は数百店舗規模のフランチャイズ展開を
現在、高木珈琲では関西1店舗、関東1店舗でモデル店舗を構築中ではあるものの、当初計画していた集客はある程度図れていることもあり、今後は同モデルのパッケージ化とFC展開を加速、中長期的には200~300店舗といった事業規模を先ずは目指していきたいという。
同ブランドの特徴は20坪台から40坪といった規模を選ばず幅のある空き物件を有効活用でき、郊外型、駅前立地型と柔軟な店舗展開が可能である点、世界のこだわりの豆を使った自家焙煎珈琲やふわふわパンケーキといったひと手間かけたキラーコンテンツをパッケージ展開できる点、加盟店は屋号を高木珈琲ではなく、家紋のようにオーナーの苗字などを使用し営業ができる点などがある。
近い将来、郊外や駅前の至るところに地元に根付いたオーナーによるこだわりの珈琲やフードメニューを出す近代的な純喫茶が出店し、その店頭にはEPARKが設置されている光景が増えていくのかもしれない。
取材協力
施設情報
高木珈琲 行徳メトロピア店
〒272-0133 千葉県市川市行徳駅前2丁目4−3 2F
https://takagicoffee.com/
企業情報
株式会社サンパーク
〒564-0001 大阪府吹田市岸部北5-11-1
http://www.sunpark.ne.jp/