大都市「港区」における3密対策機器としての順番待ちシステム活用術
~逼迫する新型コロナ特設相談会場から人が消えた!?その秘策とは~
国内外の人気飲食店向けにITを活用した順番待ちソリューション事業を展開する株式会社EPARKグルメ(本社:東京都豊島区、代表取締役:白石広樹「EPARKグルメ」)は、5月27日、港区役所庁舎内に3密対策機器として4月下旬から導入を開始した順番待ち発券機「EPARK」の利用状況ついて導入後インタビューを実施致しました。
(同区庁舎では早期に「新型コロナウィルス感染症に伴う経営に関する相談窓口」を新設し相談受付を開始。4月13日には9階特設会場に相談窓口を移設するも、会場内が常時混雑することによる3密リスクが懸念されていました。そんな中、産業振興課をはじめとする同区役所職員による「区民の方がお待ち頂く環境を早急に改善させたい!」という強い思いが迅速な対策への取り組みを実現させる原動力となり、4月27日(月)EPARKが導入されました。
それまで相談者は順番が来るまで特設会場内で長時間待機する必要がありましたが、EPARKを導入することにより、発券機での順番受付後、窓口前を一度離れることができるようになりました。順番が近づくと自動で電話での呼出がかかることで再受付まで混雑した特設会場内で長時間待つ必要がなくなり、相談窓口利用者、区役所職員、相談対応者ともに3密のリスクを回避することができるようになりました。
今回は同区庁舎内における3密対策としてコロナ関連相談窓口環境改善に率先し取り組まれた港区産業・地域振興支援部 産業振興課 清水雅美経営相談担当係長にその背景と改善に至る経緯についてお話をお伺いすることができました。
Q:清水様の港区役所内での経歴や産業・地域振興支援部産業振興課経営相談担当の業務概要をお聞かせください。
A:産業振興課経営相談担当は創業起業におけるセミナーの開催や融資あっせん、経営全般の相談業務を幅広く担当しております。私自身は、一昨年3月まで企画課という部署で企業連携推進担当として民間企業の力を行政に反映させることで行政をより魅力的で深みのあるものにしていくきっかけ作りを行う取り組みをしておりました。
Q:産業振興課には区民から新型コロナ感染症対策関連の様々な相談が寄せられることと思います。そういった中で相談者だけでなく対応される職員の安全をも考慮しつつ、より多くの相談に対応可能な環境を整備されるというのはとても大変な課題ではなかったのでしょうか?
A:融資以外にも経営に関する様々な相談が毎日多数寄せられています。2020年4月13日から本庁舎9階に特設会場を移設しましたが相談者が日に日に増え、特設会場内が相談者で溢れるといった3密の状況が危惧されており、環境改善が喫緊の課題でした。
Q:そこで清水様は来庁者と職員の安全を最優先とした課題解決に迅速に動かれたわけですね。
A:4月に同課経営相談担当に着任後すぐにこういった状況でしたので早急に何とかしなければと考えていました。自分なりにいろいろと検索し調べる中で自動受付機が活用できるのではないかと考え、様々な側面から機器選定を行いました。求めていた機能を担保した順番待ち受付システムという観点で公平に比較した結果、早々にEPARKを含む2社程に絞り込みができました。
Q:最終的にEPARKの導入に至った要因は何でしょうか?
A:順番待ち受付システムとして飲食店や病院、美容など他業種における実績が豊富にある点はもちろんですが、電話呼出や部門管理など、汎用性が高く、幅広い環境や年齢層に対応可能な機能が充実していた点です。また、私の個人的な意見をあえて申し上げると、EPARKさんの顧客への対応方針というか社としての姿勢に安心感や信頼感が持てました。我々のような行政にとって「初めて導入するもの」に対しての不安はどうしてもあるのですが、担当者の方が誠実且つ丁寧に対応し、その不安を1つ1つ払拭していってくれたことが安心感に繋がりました。また、今回は特に1日でも早く適切な相談環境を整備構築する必要がありましたので、対応のスピード、変化に対応できる柔軟性、問い合わせに対し事例含めた提案やアドバイスの適切さといった面も心強く感じました。
Q:実際にEPARKを使ってみて現場ではどういった変化がありましたか?
A:導入前、相談者は、受付をした後も長時間会場内に留まって椅子で待つ必要がありましたが、受付後はEPARKの自動電話呼出機能を使うことで、特設会場を一度離れ庁舎内のカフェや庁舎外で他のことをしながら待機することができるようになりました。それにより特設会場内の3密を回避することができ相談者、職員、対応者全ての方が安全に相談できる環境が構築できた点が一番の大きな変化となります。また、待機しておられる方からの進捗状況確認やそれに対応する職員の負担は確実に減っていると感じています。待機用の椅子も当初は多数詰めて設置する必要がありましたが、今ではソーシャルディスタンスを確保した状態で最低限の設置で済むようになり会場内の風景は一変しました。
Q:今後こういった機能やアップデートがあると良いなという部分はありますか?
A:現在は、相談受付終了時間に画面上に職員が案内POPを掲出して対応していますが、受付開始時間には自動で受付画面が立ち上がったり、最終受付時間になると自動で画面表示が切り替わって終了したことが告知されるなどといった機能があると職員の手間も減り利用者にもわかりやすくなり良いと思います。
Q:港区役所庁舎内で他にEPARKが利用できる窓口はありますか?
A:現在の所、本庁舎9階の「融資あっせん・セーフティネット認定 相談・予約特設会場」の他、芝地区総合支所や麻布区民協働スペース、赤坂地区総合支所、高輪地区総合支所、芝浦港南地区総合支所内の「特別定額給付金窓口」でご利用になれます。
【順番待ち受付システム導入施設】
港区役所 産業振興課
〒105-8511 東京都港区芝公園1丁目5番25号
港区産業振興課ホームページ「MINATOあらかると」
http://www.minato-ala.net/