ファミリーでの複数名同時受付にEPARKを最大活用

~成長を続ける株式会社アークミリア「PURE CUT」が支持される理由とは?~

ファミリー層を虜にする工夫が随所に

中央線沿線を中心として関東圏内にカット専門美容室「PURE CUT」を19店舗展開する株式会社アークミリア(東京都杉並区 代表取締役:鈴木 盛夫)。同社では働く女性とそのお子様をメインターゲットに、ファミリー層を中心としたターゲティングを図り成長を続けている。創業当初から同社に勤務し、現職はホスピタリティマネジメント事業部長として長年同社を支えてこられた花畑佑典氏にお話を伺うことができた。

一般的な1,000円カット専門店との差別化を徹底的に図り、ベンチマークとしてはあくまでも一般の美容室であるという花畑氏。品質は美容室に負けず劣らずのレベル感を維持しながらも1,650円という値ごろ感を提供することで主婦の方でも気軽

にお子様と一緒に足を運んでくれたり、毛先だけを揃えたいといったちょっとしたニーズであったり、買い物のついでにお試しだけでもといった通常の美容室では深堀りしづらい需要の掘り起こしに一役買っている。

カット専門ながら幅広い選択肢を顧客に提供しているのも同社の特徴である。小学生以下のお子様には通常よりも200円程低い価格設定とし、男性向けには丸刈りやツーブロックのみ(バリカン)であれば1,100円、女性でも前髪カットだけなら550円、美容師も性別含めた指名が200円で可能などユーザーの多様なニーズに対応した価格帯とサービス内容で構成されている。

施設面にもファミリー層を意識した同社のこだわりが感じられる。一部の店舗ではキッズスペースやカータイプ椅子でDVDが観れる設備を導入する等様々な工夫でファミリー層の支持を得ている。

徹底したドミナント戦略により地域内でのブランドを浸透

同社の出店戦略も特徴的である。一部商業施設内での出店も見られるものの、現在19店舗の内、阿佐ヶ谷、荻窪、西荻窪、宇都宮などでは駅の両側(東西・南北)に出店し駅周辺の需要を囲い込む「沿線+駅周辺」での2重でのドミナント戦略を展開しその地域にブランドを浸透させている。

驚くのは同じ駅に出店する両店舗ともにEPARK会員数、受付数が同数規模となっており、更に毎月伸び続けている点にある。受付数や会員数がどちらかも店に偏るというより2店舗共に成長を続けているところがブランドが地域にいかに根付いているかが伺える。
限られたパイを食い合う自社競合というよりは価格帯やサービス設計を多様化させるなどの工夫を続けることでお母さんだけが足を運んでいた店にお子様もお父さんもお兄さんもお姉さんも、うまくファミリーで足を運ぶきっかけや需要を創出できている点が同社の強みである。

EPARK導入のきっかけと使い続けるワケとは?

数年前、同社がまだ10店舗程であった時期に効率化に関し検討しているタイミングでEPARKから紹介を受けたのがきっかけであった。
当時は順番待ちシステム自体が画期的であり、比較する機器も少なかったことから導入がスムーズに進んだというが、その後も継続して使い続けている理由は何であったのか。
その背景にはEPARKだけが対応できたという業種特有の課題と現場の需要を反映した独自の仕組みがあった。

同店には一度にファミリーで来店されるお客様も多いが、EPARKでは複数名の受付を(人数分の時間をカウントした状態で)連続して行うことができる独自の仕組みを搭載している。
他の類似システムでは複数名も1つの枠として時間をカウントしてしまうことで大きなズレが生じてしまうがそういった課題をシステム改善によってクリアできたのがEPARKのみであった。

今では更に利便性を追求し、待ち時間の更なる適正化に対しても相談をしている段階であるという花畑氏。サービス設計同様、システム面についても課題に対する解決策を探りながら常に最適化を追求していくという同社の経営姿勢がその話からも色濃く感じられた。

驚異のWEB予約率40%超え

EPARKの事例ではWEBで(携帯端末から)順番待ち予約を行うWEB予約率の高さが総じて売上にも好循環を生むという傾向が強い。
EPARK順番待ちシステムのメリットは離れた場所から順番待ち予約ができるという独自の仕組みとなるが、その良さを最大限引き出せている加盟店は実はそこまで多くはない。
同社では全店平均でも常時30%を超える安定したWEB予約率を堅持しているが、中でも亀戸店など50%近いWEB予約率を毎月継続している店舗があるのが特徴的である。
立地の影響も大きいとのことだが、既に顧客側にもWEBで事前に順番待ち予約をしてから来店するという習慣が一連の来店行動の一つのアクションとして浸透している。
その効果もあり、同店が出店した後には他店の撤退が相次ぎ今では同店の一人勝ちの状態となるなど、立地とシステムをうまくマッチさせ活用することで他店との差別化と同時に囲い込みにも成功した事例といえる。

徹底した基本の実践が継続的な会員増加を牽引

同社のもう一つの特徴は全店での安定した会員数の伸びである。既に地域一番店にとなっているであろう荻窪や、阿佐ヶ谷といった会員数の多い店舗でもまだ毎月コンスタントに新規会員が積み上がっている。
花畑氏によればこれといった特別な会員獲得施策や販売促進活動は行っていないというが、新規来店のお客様に対して美容師が必ず会員登録促進の声がけだけは毎月全店で徹底しているという。
基本を徹底し継続できている事が地域でも他店を圧倒し、更に一番店としてのポジションを長く維持できている秘訣なのではないかと捉えることができた。

取材協力
株式会社アークミリア
〒167-0043
東京都杉並区上荻1丁目24-21
カット専門美容室「PURE CUT」
http://purecut.co.jp/